10代女性 大学生 Y.Yさん
10代女性大学生の方が姿勢を気にして来院。昔から猫背で背中が丸い。姿勢を気にしているが、なかなか良い姿勢が取れない。運動はあまりしない。座っている時は背中を丸めているのが楽。肩も凝りやすい。腰もたまに痛くなる。体型は外肺葉(スリム)
初回の状態
・立位で背中がかなり丸く、頭部も前方へ突出。顎も上がっている。
・座位でも背中が丸く、後頚部筋の緊張が高い。
・筋力検査で、体幹の筋力が弱い(特に腹筋)。
・胸椎の伸展の動きがかなり減少。
背骨の柔軟性の向上(特に胸椎の伸展の動き)と、正しい背骨のS字カーブが保てるように頚胸移行部、胸椎、腰椎を中心にカイロプラクティックケアを行う。長期間に渡って背中を丸める姿勢がクセになっていたため、胸椎の伸展の動きが硬く、関節を安定させている筋肉や組織も硬くなっていたため、胸椎の後弯改善を中心に矯正を行う。3~4回の施術で胸椎の動きの改善が見られてきたため、良い状態が維持できるように胸椎の伸展エクササイズも同時に行ってもらった(セルフケア)。腹筋の弱化も最初から見られていたため、腰を痛めない体勢での腹筋やインナーマッスルのトレーニングも推奨し、日常的に続けてもらった。 最初は腹筋を数回するのもつらそうだったが、エクササイズ開始後3~4週間で、休憩なしで20回程度はできるようになったとのこと。胸椎の動きが改善してきた後は、2週に一回程度のメンテナンスケアを続け、初回に見られた胸椎の後弯、腰椎の前湾の角度は改善され、体が良い姿勢が身についてきた。肩こりもほとんど気にならなくなり、施術を開始した後は、腰は全く気になっていない。
担当コメント
この方の場合、日常的に背中を丸めた姿勢になっていたため、胸椎の後弯が増加し、それにより胸椎の伸展の動きが制限され、頚部~肩甲骨や背中の上部についている筋肉に負担がかかり肩こりも感じていたと思います。姿勢が悪い方の特徴的な姿勢と言えるのですが、あまり背中を丸めると、背骨の動きが悪くなるだけではなく、胸郭全体の動きが悪くなり、呼吸が浅くなったり、胸腔や腹腔の中にある臓器の位置も下がりやすくなるため、内臓機能にも悪影響が出てしまいます。地球上では重力に逆らって生きているため、背骨や体を支えるのにある程度の筋力も必要になるのですが、この方の腹筋はかなり弱くなっていたため、それもいい姿勢を取りにくくしていたのだと思います。胸椎を中心とした背骨の動きの改善と、腹筋を中心とした体幹の筋肉の強化によって、重力に負けにくい良い姿勢が取れるようになりました。良い姿勢は、わかっていてもなかなか取りずらいものかもしれませんが、悪い姿勢が続くと、それがクセになり、体の負担は増えてしまいます。姿勢でお困りの方や、何が良い姿勢?という方は、お気軽にご相談ください。