30代男性 エンジニア K.Aさん
30代男性が体のずれ感、歪みを感じて来院。仕事が忙しく、座っている時間が長くなると体にずれ感を感じる。パソコン作業が長く、丸くなって座っていることが多い。名古屋に越してくる前は、関東の治療院で月に何度が歪みを治してもらっていた。調子が悪くなると背中が痛くなったり肩が凝ったり頭痛もある。運動やエクササイズはしない。
初回の状態
・右の肩がかなり上がっている姿勢
・胸椎の後湾が強く、頭部も重力線よりかなり前方へ突出
・腕を上げる動作にかなり制限がみられ、肩甲骨の動きも硬い
・背骨を支えている起立筋(特に腰部)が硬く、押すと痛みが強い
・体の動きが全体的にかなり硬く、背骨を反らす動きで胸椎、腰椎に痛みを感じる
・右足が左足より2センチ程度短い
背骨と骨盤を中心に、全身的に体の可動域と硬さの改善を目的に施術を行う。背中を丸める姿勢から頚部や胸部への負担がかなり増えていたため、その部分への矯正を行う。頚部の回旋制限が強かったため、無理のない範囲で施術。腰部を支える筋肉が硬く、左右の骨盤の高さの違いもあるため、骨盤と腰部にも矯正を行い筋緊張の緩和と骨盤のバランスを整える。腕を上げる動作にかなり制限が見られるため、胸筋のストレッチや肩甲骨の動き全体を改善させるアプローチを行う。背骨も全体的に伸展の動きが失われていたため、伸展の動きを改善させるモビリゼーションを行う。最初は週一回ペースで2回施術を行い、施術後は体の歪みやずれは感じなくなるとのことだが、仕事で長時間座ってPC作業を行うと姿勢がくずれるとのことで、起立筋のストレッチや姿勢改善のエクササイズを推奨。現在は二週に一回ペースでメンテナンス中だが、首や腰の痛みも軽減し、長時間同じ姿勢で仕事をしなければ首や腰も気にならない。
担当コメント
この方の場合、座ってPC作業をする時間が極端に長いのと、その際の姿勢や体の使い方が体の歪みやずれ、首や腰の痛みの原因になっていたと思います。背中をかなり丸めて座っていたため、頭を支える首の筋肉や頚椎の下部、胸椎の上部に負担がかかり痛みを感じたり、動きが悪くなる原因になっていました。また背中を丸めて座っていると背骨全体の伸展の動きが失われてしまうため、体を反らすのが苦手となり、反らす動きで痛みを感じてしまいます。腰の痛みも、長時間同じ姿勢での負担から来ていたのだと思います。この方のように、長時間パソコンの前で座る仕事の方は背中が丸くなりすぎないように骨盤を立てた姿勢で作業をすることが大切になってきます。骨盤が立てば、その上に背骨が自然に乗るので腰や背中への負担が減りますし、背骨の上に頭が乗っていれば、首への負担も減ってきます。骨盤が後傾すれば、背骨は丸くなり、頭もバランスを取るために前方へ突出してしまいますので、首や背中、腰への負担が増え、内臓の位置も下がってしまいます。カイロプラクティックの施術で関節の可動域を改善させ、体全体のバランスを整えるのは基本的に難しくはないのですが、その良い状態を維持するために、日頃の姿勢や動作、生活習慣の改善も必要になってきます。腕が上がりずらいのも、日頃あまり腕をあげる動作をされていないのが原因の一つにあると思います。水泳などをされるのが理想的だと思いますが、なかなか忙しくて時間が…という方は、バンザイを一日数回するだけでも肩の可動域は改善しますのでやってみてください。